歯ぎしりをしてしまう原因は?どうしたらやめられるの?
2025年03月14日
寝ている間に歯をこすり合わせる歯ぎしりをしたり、くいしばったりすることを睡眠時ブラキシズムといいます。
今回は、わかりやすく「歯ぎしり」と表現します。なぜ、歯ぎしりがおこるのでしょうか。
目次
歯ぎしりの原因は?
原因ははっきりとわかっていません。
ストレスがたまると歯ぎしりをすると言われていましたが、ストレスが原因で歯ぎしりをするのは約1割といわれています。
ストレスがあるから夜間に歯ぎしりをするというわけではないのです。
歯並びが悪いと必ず歯ぎしりを引き起こすわけでもありません。
歯ぎしりは様々な要因によって起こる癖といわれています。
ストレス・疲れ、生活習慣(喫煙)、薬の影響、遺伝や他の病気の影響等、様々な要因のうち、どれが一番の原因なのかは、人によるところが大きいと言われています。
ストレス:仕事や人間関係、将来への不安、進学・引越しなどの生活環境の変化などが原因となることがあります。
生活習慣(喫煙):タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、深い眠りを妨げて歯ぎしりを誘発します。
薬の影響:抗うつ薬、中枢神経興奮薬、ドーパミン関連薬、制吐剤、カルシウム拮抗薬が含まれますが、十分証明されていない状況です。
遺伝: 家族に歯ぎしりの人がいる場合、遺伝的に歯ぎしりしやすい体質を受け継いでいる可能性があります。
他の病気:睡眠時無呼吸症候群の場合、睡眠中に呼吸が止まったり、いびきによって呼吸が不規則に乱れたりするために睡眠が浅くなり、歯ぎしりが発生しやすくなると言われています。
睡眠と歯ぎしりの関係
原因はっきりしませんが、眠りが浅くなると歯ぎしりが起こりやすくなるということはわかっています。
ノンレム睡眠と、レム睡眠という話はどこかで聞いたことがあるかと思います。
ノンレム睡眠は、深い眠りで、脳も身体も休んでいる状態、夢は見ない。
レム睡眠は、身体は深く眠っているのに対して、脳は起きている状態、夢を見る状態です。
睡眠時の歯ぎしりは、浅いノンレム睡眠中に60-80%発生して、特にノンレム睡眠からレム睡眠に移行する際に多発する傾向があると言われています。
歯ぎしりが起こるまでには、中枢神経、脳幹の神経をつなぐネットワーク、筋の神経など様々な神経機構が関係していますが、どこにどのような異常が起こっているか、まだこちらもはっきりとはしていません。
歯ぎしりはどうしたらやめられるの?
残念ながら、現時点では、お薬や行動療法などで夜間の歯ぎしりを改善する方法は確立されていません。
人によって原因が異なるため、歯ぎしりを抑制できる単一の治療法もありません。
しかし、原因に対しての対策をとることで、歯ぎしりによる影響を軽減することはできます。
スプリント療法
歯科では、マウスピース(ナイトガード・スプリントとも言います)を作成し、歯ぎしりによる歯や顎への力の負担を減らす対処療法が一般的です。
スプリント療法:スプリントを用いると、短期的に歯ぎしりを抑制することが報告されています。しかしながら、全ての方に有効ではないこと、また有効であってもこれらの効果が短期的なもので、長期間スプリントを使用していると歯ぎしりは元に戻ると言われています。マウスピースは歯ぎしりを止めるためではなく、歯や顎へのダメージを軽減するものとなります。
歯ぎしりがある方は歯を守るためにマウスピースを検討なさってください。
最近では、ボトックス注射といって、顎の筋肉にボトックス注射をすることで、筋肉の働きを弱める方法も行われています。
歯ぎしりを減らすものではなく、歯ぎしりした際の力を弱めるものになります。
一部の歯科医院で、自費治療で行われています。効果は3カ月ほどといわれています。
研究・報告はあまり出ていないので、今後の報告に期待したいところです。
行動療法
前述したように、歯ぎしり発生の原因は様々な要因があると言われています。
ストレス、喫煙、服薬、睡眠障害等の関与が疑われれば、それに対して対策を行う必要があります。
ストレス解消:リラックスできる時間を作ったり、ストレス解消法を見つけたりすることが大切です。
生活習慣の改善:禁煙をすることでリスクを下げます。
薬の見直し:薬の副反応と思われる場合は主治医と相談する場合があります。
他の病気の診断:何等かの病気のために睡眠障害が疑われる場合には、睡眠専門医に相談して、睡眠環境を改善します。
眠りが浅くなると歯ぎしりが発生することがわかっていますので、まずは質のいい睡眠を目指しましょう。
どの対策も長期になることが多いので、根気よくづつけていく必要があります。
歯ぎしりする人は、硬いものは食べない方がいいの?
硬いものが好きだから歯ぎしりするということはありませんが、歯ぎしりをしているということは、歯にかなりの負担がかかっていることになりますので、それ以上の負荷をかけると、トラブルが起こる可能性があります。
夜間歯ぎしりをしている方は、日中は負荷がかかるような癖や必要以上の負荷がかかる食べ物はなるべく避けるようにする方がいいでしょう。
歯ぎしりは、早期発見・早期対策が大切
歯ぎしりは、歯がすり減ったり、歯が折れたり、割れたり、詰め物が取れたりと様々なことを引き起こします。
これらの問題を防ぐためには、早めに対策をした方がいいでしょう。
健康な歯があるうちにマウスピースを使うことで、問題の悪化を防ぐことができます。
もし、歯ぎしりの症状に悩んでいる場合は、早めに歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
※参考サイト 歯科医師会 テーマパーク8020 歯ぎしり
https://www.jda.or.jp/park/trouble/bruxism.html