スポーツドリンクで虫歯に!?

2015年06月22日

【2023年12月20日更新】

西宮北口 歯医者 スポーツドリンク

気温も高くなり、運動時の水分補給や熱中症予防のために、スポーツドリンクを口にする機会が増えていませんか?

スポーツドリンクは水や糖分や電解質をスムーズに補給してくれるというとてもいいイメージがあるのですが・・・実は虫歯になりやすいドリンクになります。

有名なスポーツドリンクには、500mlのペットボトルに31gの砂糖が含まれています。

pHも3.5です。歯のエナメル質が溶け始めるのがpH5.5と言われています。(乳歯や幼若永久歯は5.7~6.2)

毎日部活でずっと飲んでいたら、虫歯になるレベルです。

30gの砂糖をなめ続けているのと同じことになります。

砂糖の量は他のジュースよりも少ないかもしれませんが・・・スポーツドリンクは水分補給で使う方も多く、こまめに長時間かけて飲むことも多くなります。

ダラダラお口に糖が入ると虫歯になりやすくなります。

実際、中学校の部活で飲むようになったというお子さんが、初期虫歯や虫歯をたくさん作って来院されることもあります。

歯の表面が白くなってきたという方は要注意!すでに初期の虫歯の段階かもしれません。

※こちらのスタッフブログも参考に 飲み物に入っている砂糖の量を調べてみよう

https://www.aobahiro-dc.com/column/2023/3366/

どうしても必要な時以外は、飲まないようにした方が歯の健康にはいいのです。

少なくとも、スポーツ時以外にはスポーツ飲料を飲む必要はありませんので、日常的に飲むのはやめましょう。

日本体育協会では、0.1〜0.2%の塩分(ナトリウムに換算すると100ml中に40〜80mg)と、1時間以上の運動をする場合は、4〜8%程度の糖質を含んだものを推奨しています。

1時間以上の運動や激しく動くスポーツ以外、例えば、少しの時間、軽い運動くらいでは、スポーツドリンクの必要はないということになりませんか?

20~30分のウォーキングでスポーツ飲料を飲んでいたら、カロリーオーバーと糖分の取りすぎになります。

虫歯のリスクも上がります。

日々のちょっとした水分補給はスポーツ飲料ではなく、お水やお茶を心がけましょう。

熱中症対策にはスポーツドリンクがいいと思って日常的に飲んでいた方もいますが、日常の対策は水やお茶で十分です。

熱中症になりそうなレベルの脱水時、スポーツ飲料の4〜8%程度の糖質濃度は、それほど効率的に水分が吸収される濃度ではありません。

ナトリウムと1~2%のブドウ糖を同時に飲むと、小腸で水分と栄養が早く吸収されます。これを応用して、経口補水液はブドウ糖が濃度2%、ナトリウムイオンとブドウ糖のモル比が1:1~2で調整されています。

これが一番効果的な濃度と言われています。

軽度から中等度の脱水症には経口補水液がいいでしょう。

味はおいしくないのですが・・・熱中症になりそうという時は強い味方です。

スポーツ飲料はどうでしょう。

糖と水分、ナトリウムが入っていますが、あるスポーツ飲料の糖の濃度は6%。

糖分が多すぎると脱水時には効率的に水分等を吸収できなくなります。

現在、スポーツ飲料の種類は豊富で、糖分が少ないもの、ミネラル追加、アミノ酸追加と様々なものが出ていています。

汗を多くかくときは、砂糖が多く含まれていないものを選択するといいでしょう。

運動中の水分補給に向いています。

ハイポトニック飲料といわれるVAAMウォーター、スーパーH2O、アクエリアスゼロなどです。

運動時間が1時間以上で、エネルギー補給を重視したいなら、糖分の多いものを選択したらいいでしょう。

アイソトニック飲料といわれるポカリスエットやアクエリアスです。

発汗で体液が失われると吸収効率が落ちるため、運動前の水分・栄養補給に向いていると言われています。

スポーツ飲料の糖度は、1%から6%くらいまでありますので、発汗の程度や運動強度によって使い分けるといいでしょう。

※参考サイト 農林水産省 熱中症対策には水よりスポーツドリンクを飲むとよいと聞いたのですがどうしてですか

https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2007/02.html

スポーツドリンクは虫歯の他にもう一つ気を付けてもらいたいことがあります。

ペットボトル症候群、聞いたことがありませんか。

多くの清涼飲料水を飲んでしまうことで、吸収の早い糖類が高血糖状態をまねくことをいいます。

高血糖状態になると喉が渇きます。

喉が渇くため、さらにスポーツ飲料を飲んでしまいます。

高血糖状態が続くと、インスリン(血糖値を下げる働き)がうまくはたらかなくなり、血糖値が下がらなくなります。

糖が利用できないと、タンパク質や脂肪をを代わりに利用しようとします。

それによってできるケトン体が多くなると、著しい喉の渇き、多尿(尿量が多い)、倦怠感(体がだるい・疲れやすい)、イライラ、 吐き気などの症状が現れ、重度の場合は、意識混濁などの急性の糖尿病になるケースがあります。

※e-ヘルスネット 嗜好飲料

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-014.html

日常的にスポーツドリンクを飲むことは歯科としてはお勧めできません・・・。

激しいスポーツをするときだけ、また、飲んだあとはすぐに水で口をすすぐなどして、お口の中の環境を整えるといいでしょう。

フッ素応用といって、フッ素入り歯磨き剤を使ったり、フッ素入り洗口剤を使ったり、フッ素塗布と言って歯の表面に高濃度のフッ素を塗ったりして、歯の強化をするのもお勧めです。

スポーツ飲料いつも飲んでいるかも・・・と心当たりのある方は、一度歯の状態を歯医者さんに確認してもらいましょう。


西宮北口 歯医者 スポーツドリンク受付・助手

西宮北口 阪急西宮ガーデンズ真横の歯医者さん
あおばヒロ歯科クリニック

〒663-8204
兵庫県西宮市高松町19-9 プレミスト西宮北口2F
TEL:0798-67-6480
口コミ、評判