お口に影響があるお薬~その2 歯茎が腫れる・歯茎から血が出る

2024年02月10日

服用後3か月後からが多いと言われています。

西宮北口 歯医者 歯肉腫脹通常の歯周炎でみられる腫れとは違い、やや硬い弾力のある腫れが出ます。

当院ではまだありませんが、歯が完全に隠れるくらい腫れてしまうことがあるようです。

歯肉肥厚は、歯に磨き残しが多いと重症化するということが知られていますので、日頃の歯磨きを徹底して行うことが必要となります。

薬によって発生頻度は異なります。

高血圧の薬として使われるカルシウム拮抗薬のアムロジンやノルバスク(アムロジピン)の副作用として、0.1%未満の頻度で、歯肉肥厚があります。

同じくカルシウム拮抗薬のアダラート(ニフェジピン)は0.1~5%未満の頻度で歯肉肥厚の副作用があります。

抗てんかん薬としてよく使われるデパケン(バルプロ酸ナトリウム)も頻度不明ですが、歯肉肥厚が副作用としてあげられています。

イーケプラ(レベチラセタム)は1%未満の頻度で歯肉腫脹、歯周炎、アレビアチン(フェニトイン)も頻度不明で連用により歯肉増殖が起こることがあると記載されています。

免疫抑制剤のシクロスポリンでも1%~5%未満で起こるとされています。

薬の影響で歯茎が腫れるといっても、お薬を変更することは難しいので、日頃の歯磨きに合わせて、歯医者さんでも歯石を取ってもらうことが大切になります。

出血しやすい薬

西宮北口 歯医者 歯肉出血内科の先生から、血液サラサラのお薬を飲んでいるから、歯医者さんにかかった時は薬を飲んでいることを伝えてねと言われているかもしれません。

血液サラサラの薬を飲んでいると、歯を抜いた後に血が止まりにくいためにそのように説明を受けているかもしれません。

抗血小板薬バイアスピリン、プラビックスや抗凝固薬のリクシアナ、エリキュース、ワルファリン等が血液サラサラの薬となります。

抗凝固薬と言えばワルファリンと言われたくらい歴史のある薬ですが、DOAC(Direct Oral Anticoagulant)直経口抗凝固薬といわれる新しい薬が2011年から使用されるようになってきています。リクシアナ、エリキュース、プラザキサ、イグザレルトの4種類が販売されています。

ワルファリンと違い納豆などのビタミンKを多く含む食事の制限などがなく、定期的なモニタリングも必要ありません。

そのため、最近はDOACが使用されることも増えているようです。

昔は、抜歯の前には抗凝固薬の服用をやめてから抜歯をするということがありましたので、血液サラサラの薬を止めて抜歯をしなくてはいけないと思っている方も多く、歯を抜くのに自己判断で服用をやめる方もいらっしゃいます。

抗血小板薬をやめると、血栓・塞栓症の発症リスクが増加して、脳梗塞の発症が3倍以上になるという報告もありますので、現在は抗血栓薬はやめずに抜歯することを推奨されています。

自己判断で勝手に薬をやめるのは控えてください。

抜歯の前には、処方している主治医の先生に病気の状態、どのくらい血が止まりにくい状態かなどを確認したうえで抜歯することになります。

状態によっては、病院の口腔外科で抜歯をお願いすることもあります。

治療の前に、血液サラサラの薬を服用中の方は必ずお知らせ下さい。

※参考サイト テーマパーク8020 抗血栓療法を受けている方

https://www.jda.or.jp/park/relation/medicine_disease03.html