お口が乾く・・・ドライマウスかもしれません

2024年06月21日

唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥する状態をドライマウス(口腔乾燥症)といいます。

唾液は、食べ物の消化、虫歯菌の繁殖抑制、歯の再石灰化など、口腔内の健康維持に重要な役割を果たしています。

※スタッフブログ 唾液は大切!唾液ってどんな役割があるの?唾液で健口生活のすすめ

https://www.aobahiro-dc.com/column/2023/2800/

ドライマウスになると、どういう症状がでるの?

ドライマウスになると、以下のような症状が出ることがあります。

・口が乾く感じが続く

・口の中がネバネバする

・食べ物が食べにくい

・口の中が痛い

・味がいつもと違うように感じる

・口が乾いて夜に目が覚めてしまう

・虫歯が増える

これらが出てきたら、もしかしたら唾液が少なくなっているドライマウスになっているかもしれません。

ドライマウスの原因

1.服用薬の影響

西宮北口 歯医者 薬睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、風邪薬などは、唾液分泌低下作用が出る可能性のある薬です。

薬の影響の可能性がある場合は、処方した医師に相談して変更可能か確認します。

本当に薬が原因で唾液が減少しているか、多くの薬剤を服用していた場合どの薬の影響なのか、他に原因になる病気があるのか等、診断には時間がかかります。

診断後、減量したり,同じような効能の薬に変えてもらえる場合もあります。

自己判断で薬を飲むのを止めるようなことはしないようにしましょう。

※スタッフブログ お口に影響があるお薬~その1お口が渇く

https://www.aobahiro-dc.com/column/2024/3901/

2.老化

歯医者 西宮北口 老化老化によって唾液分泌が低下すると言われてきましたが、現在は、老化だけで唾液量が減るということはあまりないと言われています。

年齢を重ねても、唾液分泌が良好なかたもいらっしゃいますので、薬剤や他の疾患によることもあるのでしょう。また、唾液腺は筋肉に囲まれていますが、筋力が衰えると、唾液の減少につながるという説もあります。

口の周りの筋肉が衰えると、お口ぽかんの状態になり、口が常に開いた状態になりやすくなりますので、お口が乾きやすくなります。

筋力の低下で、就寝時に舌の位置が下がってしまい、気道を塞いでしまうことで口呼吸になり、口が乾燥してしまうのも一因ではないかという意見もあります。これらは、口周りの筋肉をトレーニングすることで改善が期待できます。

また、加齢とともに起こる全身の水分量の変化によっても口腔乾燥が起こります。

3.ストレス

西宮北口 歯医者 ストレス人はストレスを感じると口が乾きます。

緊張すると口が乾くのもその一種です。

唾液分泌は、自律神経によってコントロールされていますが、緊張すると交感神経が優位になり、サラサラした唾液の分泌をやめて、ネバネバした唾液を少し出します。

そのために緊張すると口が乾く、ねばつく感じになるのです。

逆にくつろいだ時にはサラサラの唾液がでます。

4.病気によるもの

西宮北口 歯医者 病気シェーグレン症候群など唾液分泌が少なくなる疾患や放射線治療により唾液が出にくくなることがあります。

唾液腺自体がダメージを受けているために唾液が少なくなります。

糖尿病も重症化すると口の渇きが出ることがあります。

5.その他

唾液量に問題が無いが粘膜水分量のみ低下している場合

例えば、鼻の疾患があると、口呼吸になりやすくなりますので、お口が乾きます。

ドライマウスの治療方法は?

ドライマウスの治療は、原因除去療法と対症療法に分かれます。

原因疾患がある場合は、その治療が必要となります。

服用薬に原因がある場合は、主治医と相談する必要があります。

歯科では、原因疾患の治療や服用薬の変更はできませんので、対処療法になります。

上あごへのマウスピースを作成して唾液の蒸発を防いだり、以下に挙げる生活習慣を工夫したりすることで症状を和らげるようにします。

口腔乾燥を改善する方法

・口腔保湿剤等でお口の中を保湿する

・唾液腺マッサージで唾液の分泌を促す

・ガムを噛む

・こまめに水分補給をする

・お酒を控える(アルコールは脱水、唾液分泌を減らすため)

・口呼吸をやめる(日中は口を閉じる、夜間は口呼吸防止テープを張って睡眠する)

・リラックスする

・部屋の湿度を保つ

症状の状態、時と場合で使い分けるようにしましょう。

唾液が減るとどうして虫歯になりやすいの?

唾液は、酸を中和する作用があります。

何か食事をするたびに酸性に傾くお口の中を中性付近まで戻します。

酸性になると虫歯になりやすくなりますので、中和することで虫歯になりにくくしているのです。

その唾液が減ってしまうと、中性に戻す力も減ってしまうので、虫歯になりやすくなってしまうのです。

唾液は1日に500ml~1500ml分泌されるといわれています。

唾液分泌は1日の中でも変化があり、夜から朝にかけて唾液分泌量が低下し、就寝時にはかなり少なくなるため、虫歯になりやすいと考えられます。

虫歯予防には、夜、歯を磨いた後は、飲食をしないようにすることが大切です。

お口が乾燥してしまう方の虫歯予防

唾液が少ないために、唾液の洗い流す作用や、中性に戻す作用が低下しています

なるべく口の中の糖を洗い流し、酸を中和できるように、食後すぐに歯磨きをしましょう。

歯磨きは、刺激唾液の分泌も促してくれます。

その際は、フッ素配合の歯磨き剤を使用するとより虫歯予防になります。

就寝前のフッ素洗口もお勧めです。

また、歯科医院で高濃度フッ化物塗布をしてもらうとより歯の強化ができます。

シュガーレスガムを噛むことで唾液が出やすくなったという報告もあります。

ガムは、糖や酸味料の入っていないものにしましょう。

ただし、継続的に噛みすぎると顎関節症の症状が出る場合がありますので、例えば食後何分間というように、時間を決めて噛んだり、乾いたときのみとするのがよいでしょう。

飴で唾液を出そうとすることはやめましょう

口が乾くからといって飴を愛用する方がいます。

飴をなめると、唾液が出るので、ついつい飴をなめてしまいますが、唾液が少ない状態で、飴を頻繁になめると、虫歯になりやすくなります。

砂糖が洗い流されず、歯垢で作られた酸が中和されない状態になるからです。

もし、飴をなめたいのであれば、キシリトール、マルチトール、ソルビトールといった糖アルコールを使用した飴にしましょう。

よく噛むと虫歯予防になるの?

よく噛んで食べることは、消化に良いだけではなく、虫歯予防にも有効といわれています。

唾液には、刺激がなくても自然にでる安静時唾液と、味覚、噛むことなどの刺激により出てくる刺激時唾液があります。

唾液は噛む刺激を受けると分泌が増えます。安静時の5倍ほどといわれています。

よく噛むことで、唾液が多く出るので、虫歯予防につながるのです。

逆に、よく噛まなくてすむ甘い飲食物は、唾液の作用があまり期待できないため、虫歯になりやすいので気を付けましょう。

まとめ

口腔乾燥症は、さまざまな原因によって起こるものです。

原因特定にも時間がかかることが多いので、症状がある方は、早めに医療機関を受診しましょう。

※参考サイト ドライマウス研究会

https://drymouth-society.jp/index.html

8020テーマパーク ドライマウス

https://www.jda.or.jp/park/trouble/index10.html