歯間ブラシの使い方
2024年12月09日
歯間ブラシはどのようにして使ったらいいのか?
歯医者さんに歯間ブラシを使うように言われて買ってみたものの、どうしたらいいかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は歯間ブラシの使い方についてお知らせします。
目次
歯間ブラシが必要な時は?
歯の根元が多く出ている、歯と歯の間が大きく開いている場合は、歯ブラシだけで磨くことが難しくなります。歯ブラシのみでは60%くらいしか歯垢(歯の汚れ・細菌の塊)を落とすができないと言われています。
歯間ブラシを使うことで85%の歯垢を落とすことができると言われていますので、歯と歯の隙間が大きくなってきたら、歯間ブラシを使用する方がいいでしょう。
また、歯ぐきがやせて歯の根元が出てくると、虫歯になりやすくなります。
歯の根元にできた虫歯は、神経に近いため、少し虫歯が進行しただけで、神経を取り除く処置が必要なこともあります。
歯の根元の虫歯を予防するためにも、歯間ブラシで歯垢を除去しましょう。
歯間ブラシは歯と歯の間だけではなく、こんなところにも役立ちます
ブリッジやつないで作った冠のつなぎ目の間
矯正治療のワイヤーやブラケットの周囲
インプラントの周囲
一番奥の歯の奥側
歯ブラシが届きにくいところも歯間ブラシで楽に磨くことができますので、試してみるといいですよ
歯間ブラシの使用法
1. まっすぐ入れる
初めは、鏡をみて歯間ブラシを入れる位置を確認しましょう。
歯と歯の間にまっすぐ入れます。
斜めに入れると歯ぐきを傷つけることに
2. ゆっくり動かす
手前側、奥側と片面ずつ沿わせてゆっくり動かしましょう
強く押し付けすぎると、歯が削れてしまうこともあります。
2-3回歯面に沿わせて動かします
3. 適宜きれいにしながら使う
清掃する度にに流水で洗って次に使うようにするとよいでしょう。
流水が難しいときは、ふき取る、コップに水を入れて洗う等するとより衛生的です。
奥歯に入れる際は、少し口を閉じ気味にして、歯間ブラシの柄の部分、ヘッドの部分で頬を押し広げるようにして入れると入れやすくなります。
以下のサイトの動画で使い方を見ることができます。
※e-ヘルスネット 歯間ブラシの使い方
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-09-002.html
使っているうちに、ブラシの毛先が減ってきたり、乱れたりすると、ワイヤーが直接歯に当たり、歯を傷つけてしまう可能性が高くなるので、使い方にもよりますが、歯間ブラシは1週間を目安に交換をお勧めしています。
入れ方や使い方があっているかが不安な時は、歯医者さんに相談しましょう。
相談の際は、使用中の歯間ブラシを持っていくとよりわかりやすいかと思います。
歯間ブラシを入れる角度によっても効果が変わりますので、一度見てもらうと安心です。
歯間ブラシを使うと歯ぐきを下げてしまうのでは?
適切なサイズを使用していれば、歯ぐきが下がることがありません。
歯ぐきを抑え込むように、無理に入れると歯ぐきを押し下げてしまうことになります。
また、太すぎるサイズを使うと広がることがあります。
心配な時は小さいサイズから始めてください。
過剰な力で歯が削れてしまうこともあります。
適切な力で行いましょう。
歯間ブラシを使うと出血するし使いたくないという方もいますが、歯の間に歯垢が残り続けることは歯ぐきの健康にはよくありません。
腫れた歯ぐきは刺激に対してデリケートですので、使い始めは出血することもあります。歯垢をしっかりと取り続けると腫れも無くなり、血が出にくい歯ぐきになりますので、それまで継続して使用してみてください。
※歯間ブラシを誤って刺したり、サイズが大きすぎる歯間ブラシを使っているとそれで出血する場合がありますので、正しく歯間ブラシが使用されている前提としての話です。
歯間ブラシはどのくらいの頻度で使う?
歯磨きのたびに一緒に使用できれば理想的ですが、なかなか難しいという時は、就寝前に1回の使用を目指してください。
毎日継続することが大切です。
歯間ブラシは歯ブラシを使う前?後?
フロス→歯ブラシの順番の方が、効率よく歯磨きができると報告されています。
歯間ブラシの論文ではないのですが、歯の間の汚れを落としてから歯ブラシで磨くといいですよという結論ですので、歯間ブラシ→歯ブラシの順番です。
あくまでも論文での話です。
最後に磨けていれば、お好きな順番でいいと思います。
いきなり歯間ブラシを使うと食べかすがたくさん出てくるので、大変。
という方は、歯ブラシである程度食べ物をとってからの方がいいかもしれません。
歯ブラシをメインにして、追加でフロス・歯間ブラシで仕上げるという方もいらっしゃるかと思います。
歯ブラシで磨ききれないところを磨くのが歯間ブラシですので、どちらが先でも結果的に歯垢が落とせていたら、問題はありません。
歯間ブラシに歯磨き剤はつけてもいいの?
歯磨き剤の使用は可能です。
研磨剤が配合されていない、ジェルタイプや液体ハミガキをお勧めします。
歯間ブラシのお手入れ方法は?
使った後は、よく流水で洗ってから乾燥させて保管しましょう。
ゴム製の歯間ブラシは製品にもよりますが、使い捨てのものが多いようです。
パッケージに書いてある使用法をよく読んでから使用しましょう。
毛先のボリュームが無くなってきた、毛先が弱ってきた、歯垢で変色してきたといった変化が出たら交換するようにしましょう。
まとめ
歯間ブラシは、歯ブラシとの併用で、より効果的な口腔ケアが期待できます。
正しい使い方をマスターして、健康な歯を保ちましょう
使い方でわからないことがあれば、歯医者さんに相談しましょう。
当院でもケアの方法をお伝えしています。